Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
プロフィールを見る
画像一覧
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

アゲインで弦楽四重奏による小津安二郎の「早春」を聴く(最終回)


モメカルのライブの後篇は、何度も目にした小津の映画の、耳によく馴染んだ曲が続きます。ほとんどの曲をかいたのは斎藤高順。
1曲目は、斎藤高順が最初に手がけた「東京物語」。ただ、ライブでは斎藤高順の作った「東京物語」のメインテーマを、ある有名な作曲家の曲ではさみこむ形で演奏されます。それが、先日からちょこちょこ触れていたフォスター。
実は小津はフォスターの曲をいくつかの映画で使っていたんですね。それを最初に石川さんからうかがったときはびっくりでした。でも、どの映画のどんな場面で、フォスターのどの曲が使われるのかは知らないままだったのですが、一つはまさに『東京物語』の尾道の最後の場面で子供たちに歌われる「Massa’s In The Cold Ground(最も一般的な邦題は『主は冷たい土の中』)」と、『一人息子』で使われる「Old Black Joe」。これらがモメカルによって演奏される前に石川さんによって映像とともに説明されます。『一人息子』はまだ一度も見たことがないのですが、ストーリー的にも『東京物語』に重なるところもある映画なようなので、ぜひ見てみたいと思いました。でも、「Old Black Joe」がこんなに素敵な曲だなんて思ってもみませんでした。

というわけで、今回のライブで、アゲインの独自性が最もよく出ていたのは、この3曲のメドレーであったように思います。この3曲が何の違和感もなくつながっていました(違和感で言えば、後半の途中で演奏された唯一、黛敏郎が作曲した「お早よう」の曲の方が、小津らしくないと思ってしまいました)。
それにしても、あらかじめYouTubeでも何度も見ていたモメカルによる「東京物語」は、完成度の高さでいえば、やはりダントツでした。この日の映像ではないのですが、モメカルによる「東京物語」を貼っておきます。



「東京物語」で最も好きなのは、この映像の1:25秒あたり。ぐ〜っと盛り上がった後に、一転して静かなメロディになるところ。このメロディがたまらないほど美しいんですね。この部分、メインで演奏されているのは有馬さん。見事という他ありません。

さて、この後、僕にとってはクライマックスである曲が演奏されます。もちろん「早春」です。その前に、再び石川さんによって、例の「サセレシア」の説明がされます。この日のブログで書いた「サ・セ・パリ」と「バレンシア」も紹介されます。興味深かったのは、モメカルのメンバーも「サ・セ・パリ」と「バレンシア」を聴くのは初めてみたいだったようで、そこで流れて来た音楽が、これから自分たちの演奏する「サセレシア」とそっくりであることに気づいて、思わず顔を見合わせてにっこり。

というわけで、「サセレシア」、そして「早春」のメインテーマの演奏に。
このあたりになると、僕も感極まってしまって、あまりよく覚えてはいません。でも、見事な演奏だったことは確かで、ああ、本当に来てよかったと思いました。

最後に演奏されたのは「秋刀魚の味」。
これも大好きな曲なのですが、演奏も完璧でした。



ライブが終了した後、石川さんからモーメント・ストリング・カルテットのメンバーに引き合わせてもらって、少しだけ話をして、彼女たちに囲まれて記念写真も撮りました。いい思い出をいくつももらいました。
ただ一つ、「早春」のメインテーマは、ヴィヴァルディの「四季」の「冬」の第2楽章に似てると思いませんかって訊こうと思っていたのですが、例によって、そんなことはふっとんでしまいました。
僕がお土産に持っていった大手饅頭をおいしそうに食べてくれて、僕が「演奏、最高でした」と言ったら「大手饅頭、最高でした」との言葉。とってもいい子たちです。

ところで、ライブのあと石川さんから、僕を困らせるようなとんでもない発表が。
なんと年明けの1月9日に、モメカルがまたまたアゲインでライブ。しかもそれは「大瀧詠一特集」。
ものすごく行きたいけど、様々な事情で無理ですね...。悔しくて涙があふれます。
行けないのに勝手な希望をすれば、たぶん演奏されるはずの「夢で逢えたら」の前に、最近、自分的に最もはまっている「Foolish Little Girl」を演奏してもらったら、大瀧さんも喜ばれるのではないかと。



このヘレン・ミラーの作った「Foolish Little Girl」は大瀧さんの大好きな曲。5本の指に入るそうです。
実は僕はこの曲をそれ程好きというわけではなかったのですが、最近、多少コードが分かったので、ギターでポロポロとやっていやら、すごく魅力的な曲であることに気づかされました。ぜひモメカルによって演奏されるのを聴いてみたいです。

というわけで、長く続けたこの話もとりあえずは今日で終わり。
でも、僕の「東京物語」はもう少し続きます。「隣町探偵」の話もありますし、モメカルのライブのあとにやはり初めてお会いすることのできた人の話もありますし。
ただ、時間があまりなくて、どうなることやらです。一つの話が長過ぎるのですが。
a0285828_1595522.jpg

[PR]
Commented by きたはら at 2013-12-22 17:57 x
一連の「東京日記」を毎日楽しく拝見しています。ぼくもお目にかかりたかったです。次回お出かけの時はぜひ声をかけてください。
Commented by hinaseno at 2013-12-22 18:47
北原さんですね。お会いしたかったのに、連絡できなくて申し訳ありませんでした。いろいろと急に決めたこともあり、結局東京へ行くことをお伝えしたのは石川さんだけでした。また、いつかぜひ。
by hinaseno | 2013-12-22 08:36 | 雑記 | Comments(2)