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by hinaseno
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海文堂書店の8月15日と9月25日(3)


先日、9月25日に海文堂で夏葉社の写真集以外に買った本のことを。

海文堂で最後に買う本になるので、何がいいだろうかといろいろ考えて、やっぱり「海」に関する本を買うことに。
で、ぱっと目に入ったのは、先日触れた大瀧さんの本があった棚のすぐ横に重ねられていた佐々木マキさんの『うみべのまち』。こんな本が出てたんですね。佐々木マキさんのことを知ったのはもちろん村上春樹のこれら本で。僕にとっては永遠の「神戸」の本です。
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『うみべのまち』の帯をみると、やはり村上さんの言葉がありました。
 佐々木マキさんの絵を初めて目にしたのは、1960年代の後半のことだ。僕はまだ高校生で、神戸に住んでいた。その時代にはいろんな新しいコミックのスタイルが現れて、僕らはそのひとつひとつに興奮したものだけれど、中でも佐々木マキさんの繰り広げる世界は圧倒的に新鮮で、そしてオリジナルだった。「ガロ」の新刊を手にして、マキさんの新しい作品を目にするたびに、自分がひとつ違う世界の扉を開けたような気がしたものだ。その扉を開けると、どこだかはわからないどこかから、新しい特別な風がさっと吹き込んできて、肺がその空気に満たされ、新しい血が身体中に巡っていくような気持ちになったものだった。
 だから僕が『風の歌を聴け』という最初の小説を書いて、それが単行本になると決まったとき、その表紙はどうしても佐々木マキさんの絵でなくてはならなかった。本ができあがって、書店に並んだとき、とても幸福だった。僕が小説家になれたというだけではなく、佐々木マキさんの絵が、僕の最初の本のカバーを飾ってくれたということで。僕は今でもそのときのわくわくとした心持ちを思い出すことができる。そしてその心持ちはいつまでも消えることはないだろう。

村上さんが「ガロ」時代の佐々木マキさんのファンだったことは前から知っていたので、『佐々木マキ作品集』をずっと前から探していて、昨年、ようやくある古本屋で見つけたけど、とても高くて手が出せませんでした。海文堂で出会えたことは本当に幸運。

そういえばこれを手にしてちょっと佐々木マキさんのことを調べてみたら、びっくりしたこと2つ。ひとつは佐々木マキさんが神戸市長田の出身であること。震災による火災でで最もひどい被害を受けた場所ですね。
そしてもうひとつ。佐々木マキというのはペンネームで、本名を見ると、なんと男性だったんですね。僕はず〜っと女性だと思っていました。いや、びっくり。
いずれにしても村上さんのこの2冊の本に描かれた絵は、まさに神戸で生れ育った人の描かれたものだったんですね。まあ、小説の舞台は芦屋に近い方になってはいるのですが。まあ僕にとってはそのあたりを含めて神戸でした。

さて、海文堂で9月25日に買ったもう一冊の「海の本」。それは岩波少年文庫の『ドリトル先生航海記』でした。それについてはまた明日に。
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by hinaseno | 2013-09-28 09:09 | 雑記 | Comments(0)