Nearest Faraway Place nearestfar.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno
プロフィールを見る
画像一覧
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

伝説の「長畝川」と「あまちゃん」のこと(2)


家の近所を流れている細流、名前がついていないのかとパソコンでいろいろと調べてみたのですが、わかりませんでした。というわけで、とりあえず川沿いを歩いてみることにしました。もしかしたら川の名前につながる何かがあるかもしれませんから。例えば「○○川にゴミを捨てないで下さい」と書かれた看板があるとか。

でも、残念ながら何ら手がかりなし。おそらくは農業用に整備された水路がまっすぐに延びているだけ。水路の脇にはまだこんなふうに米を作っているところもありました。
a0285828_8474823.jpg

途中にあった川沿いの家の年配の人に川の名前を尋ねたら、名前はないとの答え。でも、改めて後でもう一度いろいろと調べたら、どうやら南畝町の辺りから南に延びる水路は清水川という名前が付いているようです。あくまで行政上の仮の名前で、一般的には使われていないのかもしれませんが。

さて、その清水川。果して現在も船場川につながっているんでしょうか。
ここに木山捷平が姫路にいた頃のようすを調べるために何度も見ていた大正9年の地図があります。そこにははっきりと船場川から南畝町に向かう川の流れが記載されています。残念ながらこの川の名前は記されていませんが。木山さんが一時期住んでいた「千代田町」も見えます。
a0285828_8502322.png

それからこちらはちょっと見づらいですが大正十四年の姫路市内の地図。真中にあるのが姫路城。赤丸が南畝町です。船場川から枝分かれした川が現在の清水川とは違う方向に流れているのがわかります。ただ残念ながらこの地図にもこの枝分かれした川の名前が記されていません。
a0285828_8513296.png

でも、はっきりしていることは昨日貼った古地図に示された長畝川とこの地図で示された川が同じ流路を辿っていること。つまり名前はなくなってしまったとはいえ、長畝川の流れは近年まで残っていたんですね。

ちなみにこの地図は木山捷平と関わりの深い南畝町228と288の番地を調べるために入手した昭和30年代初頭の住宅地図。これを見ると戦前には今の清水川が作られていたことがわかります。現在は完全な直線になっていますが。
a0285828_8522914.jpg

というわけで、現在はおそらく暗渠になっているはずの船場川から清水川に向かう流れがあるはずなので、それを確認しようと思ったのですが、いろいろと調べていたら、それを詳細に調べられている方をネット上で発見してしまいました。これです。
僕はまだ「播磨国風土記」関係の文献をほとんど調べていないので、何ともいえないのですが、長畝川に関してここまで調べられている人はいないだろうと思います。もう少し自分で確認してみたかったのですがちょっと残念。
この方の書かれているものを見てわかったのは、船場川から南畝町に流れ込んでいる旧長畝川は清水川ともう一本安田川という川に分かれていること。安田川と呼ばれている川は住んでいる場所のすぐ東を流れていてこの部屋からも見ることができます。この水路は水が涸れることが多く、川と呼べるようなものではないと思っていたのですが。

ただ、確かなことは、僕は船場川から枝分かれした、昔は長畝川と呼ばれた川の、近年、清水川と安田川という2つに分けられた川の間にずっと暮らしていたということ。船場川からの流れにはさまれる形で暮らしていたわけです。

そしてその船場川をさかのぼると市川につながっていて(もとは船場川が市川の本流だったようですが)、さらにその市川を上流にのぼっていくと、そこに「あまちゃん」の主人公である女の子の出身地があることを知りました。ちょっとびっくりでした。
彼女の本名の名字は「能年」(のうねん)。

「蒲田」という地名を調べるために、たまたま見つけた本で木山捷平と関係のある「南畝(のうねん)町」も調べたことから、思わぬうれしい発見がいくつもありました。

せっかくなので、一年ぶりですが木山捷平が姫路にいた昭和2年に書いた「船場川」という詩を改めて載せておきます。木山さんが23歳のときに書いた詩。いったい誰に会いに行ったんでしょうか。
あへないで帰る

月夜

船場川はいつものやうに流れてゐたり

僕は

流れにそうてかへりたり

[PR]
by hinaseno | 2013-09-12 08:57 | 雑記 | Comments(0)