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Talks About Music, Books, Cinema ... and Niagara


by hinaseno

Claire De Lune, Summer of '61(1)


8月はこの波の音の画像を貼っておきます。波の音を聴きながら読んで下さい。

「ゴー!ゴー!ナイアガラ」の夏、と言えば(77年と78年に限られますが)8月は波の音。では、7月というと、大瀧さんの誕生日である7月28日に近い放送日には「大瀧詠一特集」、そしてその前週にもお決まりの特集をしています。それはビーチ・ボーイズ、ではなくフレディ・キャノンの特集。この2回のフレディ・キャノン特集はフレディ・キャノン・ファンである石川さんから、かなり早い段階で送っていただいていたのですが、このときの大瀧さんのテンションの高さは半端じゃないです。「フォー」とか「フー」とか奇声を何度も発しています。もちろんフレディ・キャノンが曲の中でそんな声を何度も発しているのですが、僕はそれまでフレディ・キャノンをまともに聴いたことがなかったので最初はずいぶん戸惑いました。

1977年7月に放送された第1回目のフレディ・キャノン特集の1曲目にかかったのはこの「Thallahassee Lassie(タラハシー・ラッシーと発音)」。


で、2曲目にかかったのは「Okefenokee(オーキーフノーキーと発音)」。


この「Thallahassee Lassie」と「Okefenokee」。大瀧さんの「ロックンロールお年玉」の歌詞の中に入ってるんですね。この部分です。第2回目の特集でかかった「Parisades Park」も入っています。
あげよう あげよう あげよう あげよう
She’s my Thallahassee Lassie
Okefenokee
Down in the Parisades Park

「Thallahassee Lassie」も「Okefenokee」も、いかにもロックン・ロール。はっきり言って波の音とちっとも合いませんね。もちろんこれは7月に放送されているので波の音は入っていません。でも、大瀧さんにとって夏はフレディ・キャノンが合ってるようです。77年7月に放送された第1回目のフレディ・キャノン特集のはじめに、本当はその日デル・シャノンの特集を予定していたけど、デル・シャノンは冬に合いそうだと思って、急遽フレディ・キャノンの特集に変えているんですね。

そういえば昨日の話はドビュッシーの「月の光」でした。確かドゥーワップに「月の光」の一部をいただいたような曲があったなと。

その曲はすぐに見つかりました。
タイトルは「Magic Moon (Claire De Lune)」。この曲です。


これは波の音に合いますね。副題の「 Claire De Lune」というのは「月の光」の原題。 イントロのピアノや歌の始めは「月の光」そのまま。サビの部分は「月の光」からかなりはなれているように思います。
歌っているのはThe Raysというグループ。作曲者のクレジットにはドビュッシーの名前はありません。そこにあったのはフランク・スレイ(Frank Slay)とボブ・クリュー( Bob Crewe)。この2人、まさに「Thallahassee Lassie」や「Okefenokee」をはじめとしてフレディ・キャノンの数多くの曲を書いたコンビ。びっくりでした。
フランク・スレイとボブ・クリューでThe Raysといえば、なんといってもこの「Silhouettes」。


1957年にポップとR&Bのチャート3位になっている大ヒット曲。僕はこの曲をロネッツのカバーで知りました。この大ヒットにもかかわらず、どうやらThe Raysはこのあとヒット曲に恵まれなかったようです。「Magic Moon (Claire De Lune)」は1961年に作られています。全米49位ということなので、そこそこのヒットを記録しています。

それにしても1961年にボブ・クリューがこんなドビュッシーのクラシックを下敷きにした曲を作っていたなんて驚きでした。
なぜならば1961年のボブ・クリューは...。
by hinaseno | 2013-08-20 08:38 | 音楽 | Comments(0)