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by hinaseno
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 「旗をふって列車をタスカルーサへ」


a0285828_1052953.jpgまず、この映画のパンフレットをご覧下さい。何の映画のパンフレットかわかるでしょうか。表紙なのに映画の題名が書かれていないんですね。写っている女優はもちろんシャーリー・マクレーン。これは彼女のデビュー作。

この映画のことは川本三郎さんの『ロードショーが150円だった頃』で知りました。この本では、ちょっとだけマイナーな映画を取りあげられているのですが、これを読んで好きになった映画は数知れず。川本さんの映画に関する本の中では最も好きな1冊です。

川本さんの映画の本ではしばしば川本さん自身がお持ちになっている映画のパンフレットの写真が載っています。いいなあ、と思ってネットオークションなどで調べてみると、とんでもなく高かったりします。実は上のパンフレットもオークションで買いました。はっきり言ってかなり高かったです。でも、どうしても持っておきたかったんですね。

洋画を見るようになったきっかけはオードリー・ヘプバーンですね。テレビで見た『ローマの休日』の彼女がたまらなく魅力的だったから。で、彼女の映画をいろいろ見て、その流れでビリー・ワイルダーという監督が好きになって、その作品をいろいろ見るようになって出会ったのがシャーリー・マクレーン。『アパートの鍵貸します』の彼女は最高ですね。

洋画に関心を持つようになった頃、大瀧さんの最も好きな映画監督がヒッチコックであることを知り、今度はヒッチコックものをいろいろ見ました。運のいいことに、その頃テレビのBSでヒッチコックものの映画は何度も放映してましたから、全部ビデオに録画して見ていました。もう本当にはまってしまいました。
一番のお気に入りはダントツで『裏窓』。セットとはいえ、あの夜の都会の風景は何度見ても飽きないですね。もちろん他にも好きなものはいくつもありますが。

そんなある日出会ったのが川本さんの『ロードショーが150円だった頃』でした。その中のある映画に関する文章の冒頭でこんなことが書かれていました。

亡き瀬戸川猛資さんと以前、映画の話をしていて、ヒッチコックの映画の作品の中でどれがいちばん好きかということになった。『ハリーの災難』(55年)というと、瀬戸川さんは「それは変っている」と不思議そうな顔をした。


そのページにあったのが上のパンフレット。そう、あのパンフレットはヒッチコックの『ハリーの災難』なんですね。

でも、川本さんのこの文章を読んだときに僕は『ハリーの災難』なんて全く知りませんでした。おそらくテレビでヒッチコックの映画が何度か特集されたときにも、おそらくは1度も放映されなかったはず。
今はDVDで出ていますが、当時は、近所のレンタルビデオ店に行ってもなくて、たぶんオークションか何かで入手したように思います。

よかったんですよね、これが。川本さんが書かれているように「風変わりな映画」ではあるのですが。死体はあっても殺人はない。ミステリとコメディがあわさったような、かなり脱力系ミステリ。本格的なものよりも”どっちともつかず”的なものが好きな僕にはツボでした。また、そのコメディ的な映画の雰囲気にシャーリー・マクレーンがぴったりとはまっているんですね。いっぺんに大好きになってしまいました。で、絶対に手に入れなくちゃと思って、パンフレットを僕にしては相当な無理をして買いました。川本さんの本では白黒だったのですが、このブルーを背景にしたシャーリー・マクレーンを見たときには感動しました。数少ない宝物の一つです。

ところで今、改めて考えると、この映画、ストーリーや登場人物以外にも好きな要素がいくつもあることに気付きました。
まずはスモールタウンを舞台にしていること。僕の好きな映画の大事なポイントですね。川本さんによるとニューイングランドのヴァーモント州にあるスモールタウン。有名な「ヴァーモントの月」のヴァーモントですね。この映画ではそのヴァーモントの美しい秋の風景を見ることができます。
それからソール・スタインバーグというイラストレーターのかわいらしい絵がタイトル・バックに使われていること。スタインバーグは和田誠さんの最も好きなイラストレーターのひとり。
で、つい先日気付いたことを最後に。
映画のパンフレットには、日本語と英語の両方で映画のキャストとスタッフのクレジットが載っているのですが、その日本語の方を載せておきます。
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ポイントは音楽の挿入歌「旗をふって列車をタスカルーサへ(原題はFlaggin' The Train To Tuscaloosa)」の作曲者の名前。レイモンド・スコット。
おおっ、レイモンド・スコット!って思ってしました。

次回はそのレイモンド・スコットという人の話を。

最後に”Flaggin' The Train To Tuscaloosa”という曲を貼っておきます。
映画のどこで使われていたんだろう。また、チェックしておきます。

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by hinaseno | 2013-03-14 10:11 | 映画 | Comments(0)